獣医学生の進路に迷う|研究職・企業就職・臨床、どれを選ぶ?【獣医学科4年生】

研究職を目指していた獣医学生、研究をやったら進路が分からなくなった。

獣医4年生、そろそろ進路を考える時期になった

獣医学部獣医学科4年生。

そろそろ「卒業後どうするの?」という質問が、雑談ではなく現実味を帯びてくる時期になってきた。

そして私は今、びっくりするほど進路が決まっていない。

獣医学科にいるのだから、普通に考えれば動物病院で獣医師になる道がある。

一方で、私はまだ4年生ながら、大学に入ってから研究にもかなり時間を使ってきた。

実験して、学会に出て、論文を書いて、査読でボコボコにされて、直して、また直している。

気づけば「学生のうちに一度くらい論文を書けたらいいな」くらいだったはずが、研究は学生生活のかなり大きな部分を占めるようになった。

そうなると当然、

「ここまで研究したなら、研究職に行くの?」

と聞かれる。

私も研究職に行くと思っていた。

製薬企業の研究職。
安全性。
臨床開発。
医療機器。
獣医師免許を活かせる企業。

調べれば調べるほど面白そうな仕事は出てくるし、せっかくなら大きな会社で優秀な人たちに囲まれて働いてみたい、という気持ちもある。

研究をやればやるほど、「本当に研究職になりたいのか?」分からなくなった

でも最近、ちょっと困ったことが起きている。

研究をやればやるほど、「私は本当に研究職になりたいのか?」が分からなくなってきた。

研究そのものが嫌いなわけではない。

むしろ、仮説を立てたり、「これ測ったら面白くない?」と考えたり、新しい実験系を作ったりするのはかなり好きだ。

知らない技術を覚えるのも好きで、必要になれば解析を触り、3Dモデリングまで始める。

こういう時間は楽しい。

一方で、

同じ実験を何度も繰り返すこと。
結果が出るまで延々待つこと。
研究室という小さな社会の中で人間関係に気を遣うこと。
成果になるか分からないものに何か月も突っ込むこと。

このへんには、かなり消耗する。

つまり私は、

「研究が好き」なのか、「新しいことを考えて形にするのが好き」なのか、まだ判別できていない。

これは結構大きな違いだと思う。

ここまで研究したのに、辞めるのか?

そんな中、研究室を離れることまで考えるようになった。

ここでまた別の問題が出てくる。

「ここまでやったのに辞めるの?」

という、あの恐ろしい言葉である。

人間はなぜか、100時間使ったものには101時間目も使いたくなるらしい。

論文も書いた。
学会にも出た。
まだ途中の研究もある。

だったら最後まで研究を続けるべきなんじゃないか。

そう思う自分もいる。

でも逆に、

ここまでやったからこそ、研究のいいところも悪いところも、始める前よりずっと分かるようになったんじゃないか。

とも思う。

最近は、臨床も以前より魅力的に見えている。

私はもともと動物が好きで獣医学部に来た。

特に好きな動物の分野なら、毎日実際の動物を診ながら知識と技術を積み上げていく生活は、かなり楽しそうだ。

研究室でパソコンに向かいながら、

「もしかして私は、好きな動物を診ているほうが幸せなのでは?」

と思う瞬間がある。

これはなかなか強烈である。

ただし、臨床に行けばすべて解決するとも思っていない。

臨床には臨床の大変さがある。

企業には企業の大変さがある。

研究には研究の大変さがある。

残念ながら「ここを選べばストレスゼロ!」という秘密の職業は、今のところ求人サイトで発見できていない。

結局、自分は何がしたいのか

研究もやった。

獣医師にもなる。

ものづくりも好きだ。

最近はBlenderまで触っている。

こうなってくると、

「あなたは何になりたいんですか?」

と聞かれても、

「私もそれを知りたいです」

としか答えられない。

でも最近、一つだけ分かってきたことがある。

私は「肩書き」そのものには、それほど興味がないのかもしれない。

研究者になりたい。
獣医師になりたい。
会社員になりたい。

というより、

面白い問題を見つけて、自分で考えて、試して、何かを作って、それが誰かの役に立つ。

そういう仕事がしたいらしい。

そして、できれば周りには「それ面白そう、やってみよう」と言う人がいてほしい。

逆に、決められた仕事をただ繰り返すだけだったり、新しいことをやろうとすると面倒がられたりする環境は、たぶんかなり苦手だ。

まだ4年生。もう少し散らかったまま走ってみる

そう考えると、今やるべきことは「研究か臨床か」を今すぐ二択で決めることではない気もしている。

企業も見る。
臨床も見る。
研究ももう少しやる。

実際に中に入って、

「この生活を10年続けたいか?」

で判断してみる。

進路選択というと、18歳くらいで一本の道を決めて、その道を一直線に走るもののように語られる。

でも実際には、一度選んで、やってみて、違和感を覚えて、修正して、また選ぶ。

その繰り返しなのかもしれない。

少なくとも、研究をやった時間が無駄だったとは思っていない。

研究職に行かなかったとしても、論文を読めることも、実験を組めることも、データを疑う癖も、「本当にそうか?」と考える癖も残る。

臨床に行ったって使えるだろうし、企業に行っても使える。

もしかすると数年後、全然違うことをしているかもしれない。

会社にいるかもしれない。
動物を診ているかもしれない。
研究しているかもしれない。
なぜか自分で何か作って売っているかもしれない。

現時点では本当に分からない。

ただ、以前の私は「進路変更=失敗」だと思っていた。

最近は少しだけ、

選択肢が増えるくらい色々やった結果、迷っているだけなのでは?

と思えるようになってきた。

最後に

獣医学部4年生。

論文を書きながら研究室を辞めることを考え、
企業の求人を見ながら臨床にも惹かれ、
動物の勉強をしながらBlenderをいじっている。

我ながら進路が散らかっている。

でもまあ、まだ4年生だ。

もう少し散らかったまま走ってみてもいいのかもしれない。

いつか振り返ったときに、

「あの頃めちゃくちゃ迷ってたな」

と笑える進路になっていれば、それで十分だと思っている。

投稿者プロフィール
nnk
nnk
再受験し獣医学部に入学したアラサー学生です。 ヤムヤム氏に誘われて初めてのブログ制作  主に獣医学部掛×blender、再受験について書きます

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